Step1.古物商許可証を取ろう

古物商奮闘記・3

目標を立てよう

目標を明確に持つと、それを達成するために必要な事が少しずつ見えてくる。
前回話したとおり、まず古物商の資格を取ってみようと考えた。

偶然得たきっかけではあったが、コレを得た事により、頭の中で二つの理想的なゴールが目標として浮かび上がったのだ。

まずは、一つ目。
定年退職をした後に収入を得る方法を構築する事。
同世代のお父さんならば共感してもらえると思うが、あと10年後に訪れる定年退職。
その後もずるずると、嘱託として今の会社に居続けていたいか?
返答は否。私は断固、否。

だから常々、副業をいつかは始めなければと思いながらも、取りかかりの時点で諦め続けて今に至っている。
どうしてか?
会社勤めの隙間時間に出来る副業なんて、そんな甘い事はこの世に存在していないと本当は思っているからだ。
会社の先人が組み上げたシステムに乗っかって働く事が一番ラクである事を知っている。
何せ、大人数いる同僚上司と、それぞれが足りていない能力を補完しながら運営出来るのだから。

しかし、もし、極めて商売の構造をシンプルに出来るならば?
利益の出し方が自分の頭でカバー出来うる範囲で理解出来るならば?
そうなれば俄然、話は変わってくる。

古物商という資格を得ることによって、一人でも充分に立ち回れるとても良いアイディアを思い付いたのだ。詳しくはまだ内緒にしておくが…。

いつか後述するが、これは今という時代を味方につける。
きっと今、同じ事を思い付いている、或いは既に実践し始めた人もきっといるだろうが。
だがそれも、恐らくはまだ少数であろう。そう予測する。

それを実践する事により、今の努力次第では、10年後には立派な副業~本業へと立ち上がっている事だろう。
これが私の思い描いている理想的ゴールの一つ。

そして二つ目は、娘に満足な教育をしてやる事。

我が子はまだ幼く、私との年齢差は45歳もの開きがある。
いや46歳差だっけか?…ん?平成30年生まれだから…4…
…まあいい。良い子だ。

それはそれとして。この先、近い将来。
定年退職を迎える時も、娘はまだ成人してはいないのだ。
正にこれはいつまでも付き纏う不安の種でしか無い。

さて、実際問題。
なるようになれというスタンスで、これまで真剣に考えては来なかった。
五体満足で産まれてきてくれた事に感謝するだけで、この先も、健やかに成長してくれれば良いとだけ願っていた。

しかし、娘も日を追うごとにどんどん成長する。
漫然と育てている内に、もう早いことに幼稚園の年中さんになってしまっている。
早い。その間すでに4年。
この世に産まれてきたあの日から、もう4年も経ってしまっているのだ。

現実的な問題。義務教育中ならばまだいい。
まず第一に金銭的な問題は、何とかやっとではあるが賄うことが出来る。

だが、いよいよ将来を考えて教育を増強しなければならない、そんな思春期真っ只中に私は定年退職を迎える。
今のままでは、きっと生活は立ち行かなくなる。
そんな切迫した環境の中で、娘もまっすぐに育ってくれるかどうか・・・。

成長した娘のその時の性格にもよると思うが、あまり良い結果は期待できないだろう。

そこで、今回思い付いたビジネスモデルは実に単純明快だ。
うまくいけば、とても早い段階で娘の興味を誘導することが出来る。
歩合報酬を分け与える事で、あわよくば妻と一緒に喜んで手伝ってくれるかも?という勝算が見えてくる。

その時の状況によっては、娘の具体的な教育なんて物も、端からスタイルが変わってくるのかもしれない。
例えば、自分だけで生きていけるスキルを身に付けたとすれば、良い学校に入って良い会社に就職する必要なんて無くなるのかもしれないのだ。
私はそう思う。

本来、人間は生きていくのに必要な勉強だけして生きれば良いのかもしれない。
現在ではまだ極論ではあるが、そんな考え方にも行き着く。

どうなるか分からないが、最近ふと思い付いたこの思考が二つ目のゴールだ。

今年こそはいよいよ動かなければならないのだろう。
そう思った時がスタートの時なのだ。

そして先月。そんな矢先だった。
謀ったかの様に、岸田内閣がサラリーマンの増税を発表した。
そして、追って先日。
所得税だけではなく通勤費にも課税が必要なのでは?とかも言いだした。

飽くまで、自営業に対してサラリーマンは不平等に優遇されているという趣旨での言い分であるらしい。痛いところを突いてきた。
また、主要諸外国に比較するところ、給与所得控除が高いというメンツの悪さもある。

サラリーマンの立場としては堪った物では無い。ちょ!待てよと。
どこに優遇されているのかは説明を聞けばそうかもと思うのだろうが。
それとは別に、不況に翻弄された今までの生活の、一体どこに余裕があっただろうか。
平成令和にかけて、それほど安泰であった記憶がない。

リアルタイム、それに加えて円安による物価高は収まる様子を見せない。
そんな日々が続いている。
これから我々サラリーマンの生活はどうなってしまうのであろうか?
世間は戦々恐々としている。

だが、私はこの増税にある意味感謝をしていた。
何はともあれ、動き出す動機を与えてくれた。
きっかけは昔から幾らでもあったが、これほどまでタイミングに後押しされたことは無かった。

世はまさに大増税時代。
『探してみろ!この世の副業のチャンスをそこに置いてきた』
増税王、岸田・D・ロジャーは叫んだ。