日本では簡単に手に入る物でも・・・
『1日30分からはじめる はじめてのeBay』の、ある1ページに強い興味を抱いた。
私たちが気づいていない、日本の魅力を発信しよう
『日本の伝統工芸品 木彫りの熊』
木彫りの熊・・・。あれ?コレって確かあの店に置いてなかったっけ?
一番はじめに思い付いたのは、車で30分ほどの所にあるトレジャーファクトリーだった。
この店は何年も前からよく足を運んでいる。
特に、母親と死別した時に遺品整理で少しお世話になった店だ。
かれこれ、もう7~8年来になるかな。
最近では、子供の服なんかを安く求めたりしている。
だが、その時々で目的の物にしか目は行かないので、店内のレイアウト全てを詳細に記憶している訳ではなかった。
果たして木彫りの熊のビジョンが、その店内での物であったのかは自信が無い。
実際に足を運んでみる事にする。
今日は土曜日。なかなかに賑わっていた。
勝手知ったる店内を闊歩。
だが、迷わず向かった雑貨インテリアの陳列棚に、残念ながらそれは無かった。
当てにならぬ自身の記憶に些かの老いを感じる。
木彫りの熊。アレを見たのは確かそんなに古い記憶ではない。
だとしたら何処の店だ?
あと思い出せるのは、ハードオフ か セカンドストリート か?
どちらもリユース専門の大手だが、この2店も娘のおもちゃなんかを買うのに最近よく利用していた。
私は、例えば残り二つのどちらかとなった場合、『どちらかと言うとこちらではないだろうな』という方を先に行く。
後ではずれの方もどうせ行きたくなるからだ。その無駄足の中でも思わぬ発見をする可能性もある。
ドラクエとかのダンジョン探索で、隅々まで踏破せずにはいられない心理に似ている。
確かそっちではなかったとは思いつつもハードオフに向かった。
私はこの時、宝探しを楽しんでいる自分に気が付いた。
トライ&エラーという類いの事でもないが、こういった大振りな試行錯誤が苦にならなければ、何事にも続ける価値はある。
そして、それがもし苦になるのならば、どうせ長くは続かない。
きっと古物商に向いてないって事はないんだろうな。
私は密かに安堵した。
予想通りハードオフには木彫りの熊は無く、インテリア雑貨の残滓すら見当たらなかった。
ブックオフ系の店は多様な販売スタイルがあり、専門的に扱う品種によってそれぞれ店舗名も違う。
おそらくインテリア雑貨とかは、ハードオフではなくオフハウスという店で扱っている品種なのかもしれないな。
今回は特に欲しい物も見つからなかったので、そそくさと店を後にする。
おもちゃ系でヨーロッパ辺りにウケる物の見当がついたら、この店にもまた来てみようと思う。
あのドラゴンボールの一番くじフィギュアなんか、もしかしたら高値が付くかもしれない。
通りすがりの棚でそんな発見があった。だが今回は買わない。
続けざま地元の相模原を走り回って、時間はもう正午過ぎになっていた。
そしてそれは、やはりセカンドストリートの方に売っていた。
『そうそう!そうだよココで見たんだよ。ざまあみろ』と。
何に対してだかは分からないが勝利した気分だった。
![](https://goro-uchino.com/wp-content/uploads/2023/07/DSCN0005-1024x768.jpg)
しげしげと見つめる。
なんとリアルな彫刻なのだろう・・・。
およそロクに審美眼も備わっている訳でもないのに、何というか素直に感嘆した。
こんな見事な彫刻がたった1100円とは信じがたい。
![](https://goro-uchino.com/wp-content/uploads/2024/03/DSCN0008-1024x768.jpg)
これが2000円、3000円だったら躊躇していたかもしれない。
だが千円チョイ。この微妙な値段が良い。
何故かお買い得感がある。これがいくらに化けるのか実に楽しみだ。
![](https://goro-uchino.com/wp-content/uploads/2024/03/DSCN0006-1024x768.jpg)
![](https://goro-uchino.com/wp-content/uploads/2024/03/DSCN0007-1024x768.jpg)
きっと外国人は、精彩を放つこの緻密な技巧に日本の造形美を感じるのだろう。
そうに違いない。そう信じる。
『捨てる神あれば拾う神もあり』そんな言葉がある。
いつからココにこの熊は鎮座していたのだろうか?
まさか自分がこの木彫りの熊を買う事になろうとは・・・。
数日前の私だったらそんな事など思いもしなかった。
きっと誰が買うんだコレ?と思っていた事だろう。
いや、実際そう思っていた。
拾う神というのは、きっとそこかしこに人知れずいるもんなんです。
今回、そんな神が私に取り憑いた。
そういう事なのだ。
広い目で見て、そんな橋渡しをワールドワイドに展開するのがこれからの目標となる。
広い世界に『拾う神』を探しに行こう。
あ、今ちょっとイイ事言ったね。
木彫りの熊だって、7つ集めれば拾う神が何か願い事を叶えてくれるかもしれない。
もしかしたらそんなロマンも、あったり無かったり。
でも、ギャルのパンティーおくれ!とかお願いするのはやめておけ。
そういう取引はeBay規約で禁止されている…と思う。