実出品リスト

木彫りの熊を売ってみよう(攻)

千本ノック 第31球目 木彫りの親子熊(1983.08.24)

木彫りの親子熊(阿寒湖土産)
出品額:1,300円スタート 即決金額:2,000円

野球と商売は攻めの意気込みが勝利の鍵です。
守りに入ってばかりいては、いつまでも点は取れません。
…というわけで。
以前使った売口上を啖呵売スタイルにアップデート!

【商品説明】

物には出会いという物があり、そして別れがあります。

この木彫りの熊との付き合いは、実を言うと短い。
出会ってまだ数日なのだけどね…。

私は古物商。この木彫りの熊はそこのアナタに売る為に仕入れたのです。
そう。アナタにです。

え?欲しくないですって?
いや、あなたはもう既にこの親子熊の事が気になっているよ。
そしてここを離れてもきっと、後になって何だか欲しくなっている。
そうに決まっている!

ご覧ください。このツヤ。
アナタがしっかりとお目つけになる様に、蜜蝋ワックスで心を込めて磨きました。
どうですか?なかなかの輝きでございましょう?

ほんの少しの間ですけどね、一拭き一拭き心を込めていると何だか特別な愛着が芽生えてくる様です。

この熊。作られたのは遥かなる大地、北海道は釧路の阿寒湖。
だが不思議なことに私たち日本人にとって、この民芸品はとても馴染み深い。
そうだよな?

しかしそれ故にあなたにとってはどうでも良かった存在だ。
実家に帰れば当たり前の様に居間のテレビの上にあったよ。
そんなありきたりな存在。

ここから少し商品に合わせてアレンジが入ります。

赤ベコ猿ぼぼタバコの番傘。そういった物は他にも沢山ございます。
その一つ一つにも製作者の心が籠もっているものです。
じっと眺めているとね、匠の技というモンを感じざるを得ない。
そんな物がこの世の中には、密かですがとても多い事に気付かされます。

私の様な古物商は、そういった物を多数扱います。
(実はまだまだこれから。駆け出しの分際でスミマセン)

しかしその中でも、この木彫りの熊ほど、
彫刻師の一彫り一彫りに込めた一念を感じる物はなかなかありません。
見事な芸術品です。
色合いのグラデーションもまた絶妙。

どうです?この阿寒湖の字面なんかね、もうパソコンのフォントに欲しいくらい。
味がある書体!

それに1983年8月24日。
この年この月この日に作られた熊っていうところがまたイイ。
レアと言やぁレアだ!

どうよ。
アンタの1983年はどんな年だった?
なに?生まれた年?そりゃあ奇遇だね。記念にどうだい?
そこの旦那さんは結婚記念日が8月24だって?
そらあんた。もうこの熊はアンタの為にあるようなもんだ。
こんなピッタリに充てがわれたモンが他に何処にある?
探してみやがれってんだべらぼうめ。
な?いくら探してもでも見つかんねえだろ?
奥さんへのプレゼントに、ほら。さあ買った買った!

…とまぁ、そんな偶然なんて滅多にあるもんじゃありませんがね。
もし、この年月日にご縁がお有りの方がおりましたら!
コリャもう、ね!お客さん。そりゃ運命ってもんだよ。
どうか入札してってくださいな。

ほらね。
こうして見ると、なかなか白のバックにも映える。
あなたが日々清潔に、そして大切に保っているオフホワイトの家具にもきっとマッチするのではないかと思いますよ。
令和のモダンなインテリアにも。
そして、クラシックな昭和のアンティークキャビネットにも勿論のこと。
きっとあなたの住空間に、上質なワンポイントとして彩りを与えてくれるんじゃないかな?私はそう思うよ。

はぁ…。
情が移るとね、何だか手放すのが惜しくなります。

しかし私も古物商。
短い付き合いでしたが、この熊も新たな持ち主との出会いを待っている。
そう割り切り、今回はオークションセラーとして売りに出します。

木彫りの熊。艶めく高級インテリア雑貨。
どうだいアンタ!今、もう一度その芸術的価値ってのを見直してみませんかい?

【商品の大きさ】
全長29.5cm×幅17cm×高さ33cm
重さ 3.38kg

【ご注意】
この商品の詳細については不明にて詳しくお答えする事が出来ません。
『話が違うじゃねえか』と返品に及ばれましても、当方はそこのところ何の話もしていないので承りかねます。
あしからず。興が乗った方だけ入札してください。
しアルコールでテンション上げてみてはいかがですか?

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